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 富田一色のけんか祭り
2012年8月15日、四日市市富田一色町の「けんか祭り」を見に行った。

この祭りは、町内19町が北・中・南の3組に分かれ、直径1m、重さ100kgの鉦と長さ1m、直径60cmの太鼓を担いで神社に競い合って練りこむ勇壮な祭り。

まずはJP関西線で名古屋から富田まで、駅から海のほうへ10分ほど歩いて、ジャスコの裏手に一色の集落があり、祭りの行われる「飛鳥神社」がある。

 

由緒書板が手水舎の内に掲げてあり、

祭神は、八重事代主命・建御名方命・大山祗命・市杵島姫命。

「神主家によれば、当神社は弘仁2年(811)8月13日に一色の浜に一つの社殿が流れつき、里人はそれを引き上げ境内に安置し、八重事代主命(えびす神)を祀り浜神楽を行い大いに喜んだ。以来、飛鳥大明神と尊称して崇敬したと伝えられる。」

社殿は、東南東向きに建つ。

拝殿の向って左前に、境内社の「多度社」がある。

拝殿屋根には、「上がり藤に一の字」と「三つ巴」の紋がつく。

破風の下部には「鶴」の飾りがつく。

拝殿の内に、大きな鏡が祀られている。

本殿は、流造りで、千木・鰹木が載る。

雨水を受ける石鉢には、「波間を飛ぶ千鳥」が彫られている。

拝殿前には、「重軽石」というのがあって、一つ石を選んで持ち、あと願いをして拝んでからもう一度その石を持って、前より軽く感じると願いがかなう、ということで、私もやってみたが、軽く感じたので願いはかなうようだ。

拝殿前には、寄せ書きされた大きな絵馬も奉納されている。

祭りは13時からなので、街をぶらつくと、太鼓と藁の作り物が置かれているのを見つけた。

12時すぎると神社前には人が集まりはじめ、13時から1回目のぶつかり合いがはじまり、14時、15時と鉦を持つ組が変わって3度のぶつかり合いがあった。

若い衆の姿も多いが、地元の衆は少なくて、地元の女子衆がその彼氏を連れてきて参加させているのだそうだ。

私の横で祭りを見ていたおばさんが、19時から各町内の人たちが揃って伊勢音頭を歌いながら堤燈をもって参拝にくる、と聞き、夕方まで、近くの国道1号沿いにカッパ寿しがあったので腹ごしらえをして、港で海を眺めて時間をつぶして、18時すぎに神社前へ戻った。

漁業の湊街ということだが、けっこう古くからの町屋が残っていて、いい雰囲気だ。

旧街道の堤燈に灯がともり、いい雰囲気だ。

夜の参拝は、各町内の人たちが揃ってやってくるので、神社前の広場いっぱいになり、町の人たちが結束しているんだなあ、と思う。

 

20時すぎ、参拝する人たちは後をたたないが、私は帰ることにした。